空手の授業が始まる少し前のことです。
「もう授業の時間だから準備してー!」
元気な声が畳のある練習場に響き渡りました。
声をかけていたのは、2年生の女の子。
これまで同じ役割を担っていたのは、いつも周りをよく見て行動してくれる5年生の男の子でした。
整列の準備や気持ちを切り替える合図——。
先輩が当たり前のように続けてきた姿を、後輩たちはしっかりと見ていたのです。
言われたから動くのではなく、
「今、何をする時間か」
「みんなが気持ちよく授業を始めるために何ができるか」
を考えて、自分から声をあげる姿に、大きな成長を感じました。
学年が上がると自然と任されていく役割がありますが、本当に素敵なのは、その姿が次の学年へと受け継がれていくことです。
先輩の背中は、言葉以上に多くのことを伝えてくれているのだと改めて感じた瞬間でした。
これからも、子どもたち同士が関わり合いながら育っていく日々を大切に見守っていきたいと思います。
そして、今日声をかけてくれた2年生が、いつかまた次の誰かの「憧れ」になっていくことでしょう。